- 内側ガラスと外側ガラスの間が真空になっており、内側ガラスの真空側表面に金属系の吸収膜をコーティングしています。
- 可視?近赤外で高い吸収率を持ち、赤外域で低い放射率を持つ材料を使うと、太陽光を効率良く吸収して熱に変換し、かつ加熱された吸収材料自体の熱放射による損失を抑制することができます。このような材料を選択吸収材料と呼び、太陽熱利用の分野では欠かせない重要な技術です。
- 選択吸収膜は、太陽光の赤外線から熱を吸収し、管内面を加熱します。真空は熱を伝えないので、外部への放熱がほとんど無く、ガラス管内部は200℃を超える温度まで加熱することができます。赤外線は、電磁波ですので、真空中でも通過することが出来ますが、熱は真空中伝わらないという性質を利用して加熱しています。
- 集熱性能とは、太陽の日射を受けて利用できるエネルギーとなる量を言い、通常は効率(%)で表しています。たとえば、集熱効率が60%の集熱器が1000(W/?)の日射を受けると600(W/?)の熱エネルギーが得られます。ちなみに太陽光発電パネルの一般的な変換効率が15%程度であるのでエネルギー換算で言えば4倍程度性能が高いといえます。
二重ガラス真空管の取り扱いの注意点
大きな衝撃による破損の注意(衝撃)
ガラスは大きな衝撃で割れることがあります。落としたり、硬いものとぶつからないように扱ってください。
急激な温度変化による破損の注意(熱衝撃)
ガラスは急激な温度変化(特に急冷)で割れることがあります。ガラスが熱いうちに冷たいものを入れたり、ぬれたところに置かないでください。
ガラスの傷の注意
ガラス製品は傷がつくと破損しやすくなります。硬いものとこすれて傷が付かないよう扱ってください。
耐熱ガラス(たいねつガラス)は、熱膨張率を下げて、急激な温度変化を加えても割れないよう強化したガラスです。コーニング社のパイレックス (PYREX) が有名で、この製品は、SiO2とB2O3を混合したホウケイ酸ガラスの一種で、耐熱衝撃性に加えて耐腐食性にも優れています。
ガラスが割れる場合は、大きく分けて二つあります。ひとつは強い衝撃を加えた時、もうひとつは急激に温度を変化させた時です。耐熱ガラスは熱膨張率を小さくするように設計されており、熱膨張率が小さいと、ガラスに温度差があっても熱応力が小さくなるため、急激な温度変化に耐えることができます。
急加熱と急冷却
20℃のガラスコップに100℃の熱湯を注いだ時と100℃のガラスコップに20℃の水を注いだ時では、温度差すなわち熱応力は同じですが、水を注いだ時の方が割れやすいです。ガラスが割れるのは、基本的にはガラス表面にある微細な傷が引っ張りによって進展するためです。表面に引っ張り応力がかかる冷却時は加熱時と較べて割れやすく、耐熱ガラスでも冷却のときには十分注意して扱う必要があります。
真空管の予熱と熱衝撃
真空管を太陽熱で予熱するのは止めましょう。予熱で内部が熱くなっているところに、冷たい食材を入れると割れてしまいます。また、熱い真空管に水を入れて洗うと割れます。
ソーラークッキングを続けて行うときは、少し冷えるのを待ってから次の食材を入れましょう。
そして太陽光が当たらないところで真空管を自然に冷やしてから収納しましょう。
耐熱ガラスの特性を知って、長く真空管と付き合い、ソーラークッキングを楽しみましょう。
真空管の梱包について
1L真空管(71mm外径x510mm)の梱包
- 真空管の両端に80x80x150mm(7センチ径の穴あき)の発泡スチロールを付ける。長さは570mmになる。
- A1ダンボールポスターケース(外径:88×88×618mm、内径:80×80×605mm)の両端に緩衝材を入れて発泡スチロール付き真空管を入れる。
- ダンボールポスターケースの周りをエアキャップ(ぷちぷち)で包む。
- 大きめのダンボール箱(例:外径:120×120×800mm)に、緩衝材を敷いてエアキャップ(ぷちぷち)巻きのダンボールポスターケースを入れ、周りに緩衝材を入れ動かないようにする。
- 下記取扱注意のラベルや、取扱注意荷札、宅急便のガラス、ビン、セトモノ割れ物用シールを貼って配送する。
真空管のひげの木製保護キャップ
1L真空管キャップ 直径24mm丸棒、長さ20mm、穴の深さ18mm
2.2L真空管キャップ 直径34mm丸棒、長さ30mm、穴の深さ28mm